風邪・インフルエンザみやがわクリニック院長
宮川 浩一先生

風邪・インフルエンザの流行に気をつける時期は?

 朝晩が肌寒くなり、風邪やインフルエンザの流行に気をつけなくてはいけない季節になってきました。風邪やインフルエンザにかかる患者さんは、1日の寒暖の差が大きくなる10月末~11月の秋が深まる時期から急激に増加します。(今年の冬は、例年並みかやや暖かいという予想が出ていますが)季節の変わり目は、寒暖の差が大きく空気も乾燥するため、感染しやすい時期です。しっかりとした対策が必要です。

風邪やインフルエンザの予防へ役立つ対策は?

 風邪やインフルエンザは主にウイルス感染症ですから、その予防の基本は、手洗い、うがい、マスクです。マスクは顔にフィットする隙間の少ないものを選ぶことで効果が高まります。また、部屋が乾燥しないように加湿器などを使うのもよいでしょう。しかし、こうした対策を行っても、完全にウイルスの感染を防ぐことはできません。これらの対策をくぐりぬけて鼻や口などの粘膜にウイルスが付着し侵入してしまうと、うがいをしても効果は期待できません。ですから、ウイルスの侵入をできる限り防ぐと同時に、体内に侵入してしまったウイルスと闘う力、すなわち免疫力を高めておくこと、また、もしも免疫力が下がってしまった場合にはできる限り効果的に免疫力を高めることが、風邪やインフルエンザの流行期を乗り切るための秘訣です。

冬の感染症を予防するため、どうしたら免疫力は高まるのでしょうか。

 栄養のバランス良い食事、十分な睡眠・休養をとることが免疫力を維持する上で最も重要です。また、体温が下がると免疫力は弱まると言われていますから、防寒対策にも気を配りましょう。特に高齢者では体内の代謝レベルが下がり、熱を作る力が若い人よりも鈍っているため、免疫力の低下には十分な注意が必要です。カラダが温まり、野菜からビタミン、鶏肉からアミノ酸を摂ることができる鍋料理などは、免疫力を維持するのにうってつけではないでしょうか。また、インフルエンザワクチン接種もインフルエンザへの抵抗力を高めるのに有効な手段ですから、早めに接種することをお勧めします。
 一方で、現代人は昔の人に比べて全体的に免疫力が弱くなり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなったという指摘があります。この現象は、現代社会に生きる多くの人が抱える過度なストレスが原因の一つとなって免疫力が低下する“現代型免疫低下”として着目されています。若い人であっても、現代型免疫低下に陥る可能性の高いビジネスマンや受験生、他には栄養が不足しがちなダイエット中の女性、いままで接触したことのないウイルスに接触する可能性の高い海外への出張者や旅行者、急激な運動などで体力が一時的に著しく下がった人などでは、冬に風邪やインフルエンザにかかりやすいと考えられます。このような方では、一般的な風邪やインフルエンザ対策とは別に、免疫力を高める特別な対策が必要だと考えられます。そして近年、免疫力を高めるアミノ酸として着目されているのがアミノ酸のシスチンとテアニンです。

アミノ酸のシスチンとテアニンによる免疫力の増強とは?

 私たちのカラダの中でグルタチオンと呼ばれる物質が多くなると免疫力が高まることが知られています。シスチンとテアニンはこのグルタチオンを効率的に増やすアミノ酸であることが分かってきました。実際にシスチンとテアニンを飲んでいた人では、飲んでいなかった人に比べて風邪にかかりにくく、かかってしまったとしても症状が軽くてすむことが明らかになっています。また、インフルエンザワクチンを接種しても免疫力の弱まった高齢者では十分な予防効果が得られにくいのですが、シスチンとテアニンを飲んでいた方ではインフルエンザウイルスに対する抗体の産生が増強されることも分かっています。
 加齢や、ここ一番の頑張りどきである重要な会議や受験などのストレスにより、免疫力が下がっていたとしても、自分自身ではなかなか自覚することはできません。前もって飲んでおくことで免疫力を高めることができるシスチンとテアニンは、風邪やインフルエンザ対策を強化し、冬の流行期を元気に乗り切る上で優れた手段だと考えられます。

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