−第1回日本アミノ酸学会産学連携シンポジウムで発表−

味の素株式会社健康基盤研究所(所長:近藤信雄、神奈川県川崎市)は、シスチン/テアニン含有食品が成人男子における冬季の風邪発症を抑制することを確認いたしました。その研究成果を第1回日本アミノ酸学会産学連携シンポジウム(2008年6月2日, 東京大学農学部弥生講堂)で発表しました。

発表骨子は、以下のとおりです。

▼発表演題
第1回日本アミノ酸学会産学連携シンポジウム
シスチン/テアニンのヒト風邪発症予防効果−社内ヒトボランティア試験結果−
栗原重一1、平岡丈典1、阿久津昌久2、助川英治1、柴原進1
1 味の素株式会社健康基盤研究所、2 味の素株式会社健康推進センター

<研究の背景>
これまでに味の素(株)健康基盤研究所では,若齢マウスを用いてアミノ酸であるシスチン/テアニンが抗体※1産生能を増強することを報告しております。またさらに外部研究機関や医療福祉施設などとの老齢マウスや高齢者での共同研究により,シスチン/テアニンが抗体産生能を増強する等,免疫機能を強化することを明らかにしています。しかし、発症の原因の大半がウイルス感染とされる冬季の風邪に対するシスチン/テアニンの効果は明らかとなっておりませんでした。本研究によって、シスチン/テアニン含有食品が成人男子の冬季の風邪発症を抑制することを明らかにしました。

※1 抗体とは、
免疫担当細胞(Bリンパ球)が産生する糖タンパク質で、非自己であるタンパク質(主に細菌やウイルスなど)を認識して結合する働きをもつ。この結合した抗体をマクロファージなどの貪食細胞が認識して貪食し、体内から除去するように働く。

<実験方法>
味の素株式会社に勤務する健常男性176名を無作為に2群に分け、プラセボ食品もしくはシスチン/テアニン食品(シスチン350mg+テアニン140mg)を1日朝夕2回、合計5週間摂取し、鼻症状、喉症状、熱症状および痛み症状の4主症状に代表される19項目の風邪症状を3段階で自己評価して記録しました。その記録もとに各症状をスコア化して集計し、予め定義した風邪発症の定義をもとに風邪罹患率及び個別症状発症率を解析しました。

<試験結果>
表1に示すとおり、5週間の風邪罹患率※2は、プラセボ食品群では27.1%確認されたのに対して、シスチン/テアニン含有食品群では11.4%と有意に減少しました。累積罹患数※3および累積罹患日数※4においてもシスチン/テアニン含有食品群で有意に低下しました。また、風邪継続日数※5は、プラセボ食品群では2.0±1.1日に対し、シスチン/テアニン含有食品群では1.8±0.8日で若干の減少が観察されましたが有意ではありませんでした。一方、表2に示すとおり、風邪の個別症状発現率※6では、悪寒や発熱の項目においてシスチン/テアニン群で有意な発現率の減少が、鼻水、喉の痛みや関節の痛みの項目において減少傾向が観察されました。

※2 風邪罹患率とは、
試験期間中1度でも風邪を発症したヒトの割合。
※3 累積罹患数とは、
試験期間中に風邪を発症したヒトの延べ人数。
※4 累積罹患日数とは、
試験期間中の風邪発症日の総計。
※5 風邪継続日数とは、
試験期間中、風邪症状(発症)が続いた日数。
※6 風邪の個別症状発現率とは、
試験期間中に1度でも各風邪症状を発症したヒトの割合。

<結論>
シスチン/テアニン含有食品の摂取は、悪寒や発熱の発症を抑え、風邪罹患率を有意に低下させました。以上の結果から、シスチン/テアニン含有食品は感冒流行期における風邪発症予防に有効であると考えられました。

カテゴリー一覧

  • 睡眠
  • 足腰
  • 肥満
  • 冷え
  • 風邪
  • 目・脳(こども)
  • 美容
  • 骨
  • 更年期
  • 熱中症
  • 疲労
  • アミノ酸
  • 血糖値