快眠セラピスト/睡眠環境プランナー
三橋 美穂先生

寝具メーカーの研究開発部長を経て独立。全国での講演や執筆、個人相談のほか、ベッドメーカーのコンサルティング、ホテルのコーディネイト、快眠グッズのプロデュースなど、睡眠関連事業にも広く携わる。眠りを多角的にとらえたアドバイスには定評があり、睡眠スペシャリストとしてテレビや雑誌等、多方面で活躍中。

寒い冬に見合った睡眠環境を整えよう

 深い睡眠は、深部体温の低下によって導かれます。寒さで体が冷えると、筋肉が縮こまり、体温を下げないように働きますので、深部体温が下がりにくく、寝つきが悪くなります。冬に快眠を得られなくなるのは、この寒さのせい。まずは、寒い冬に適した睡眠環境を整えることが大切です。
 就寝前の寝室は、冬は冷え切っていることが多々あります。寝る前には16℃以上、理想的には18~19℃の室温になるよう、事前に暖房等で室温を調整しておくようにしましょう。加えて、湿度は40~60%になるよう加湿を忘れないようにしてください。温度と湿度を保つことで、風邪予防にもつながります。
 熱の出入りは、室内では窓が一番はげしくなります。外からの冷気による室内の寒さを防ぐには、断熱をしっかりしてください。ベッドの置き位置やふとんを敷く場所を窓から離したり、カーテンを厚めのものに変えたりする等、断熱の工夫を。最近では、保温機能を重視した機能性カーテンも出回っていますので、断熱性を高めるにはおすすめです。
 また、寝た時にヒヤっとする冷えたふとんも寝つきを悪くします。ですので、ふとん乾燥機や湯たんぽ等で、ふとんを温めておくのも大切。ふとん乾燥機も、乾燥より温める機能を重視した手軽でコンパクトなものがあります。

寝具や着るものの工夫で暖かさをキープ

 寝具は、軽くて暖かいものを選ぶようにしましょう。重いふとんや、寒いからと何枚も上から重ねてしまうのは体の負担になったり、圧迫されて血行が悪くなったりして、逆に体が温まりにくくなります。重ねるのは2~3枚が限度。理想的には、羽毛ふとんの上から軽めの毛布を重ねる程度にすることです。マイクロファイバーの毛布は、軽くて熱を逃がさないので最適です。それでも寒い時は、起毛シーツを敷く等、気温によって調整してください。
 また、寒いからといって、アンダーウェア等を着込み過ぎるのは厳禁です。寝返りがしにくくなり、快眠を妨げることにもつながります。また、足先が冷えるからと靴下を重ね履きするのも、かえって血行を悪くする一因になります。アームウォーマーやネックウォーマー、レッグウォーマー、腹巻等を活用して、ポイントで温めるのが快眠のコツ。ひじやくるぶし等の骨が出ている部分や、ふくらはぎ・かかと・お腹等の部分重ね着で暖かさを保ってください。特にお腹は一番温めるべきポイントです。内臓を冷やさないことは、快眠にも大切なことです。

入浴時間や夕食の工夫でポカポカ体を

 快眠を得るための入浴の基本は、寝る1~2時間前にぬるめのお湯に入ることですが、冬は40℃前後のぬるめお湯に寝る前に入ることをおすすめします。気温の低さが、温まった体を冷えやすくしますので、体がポカポカしている間に寝られるように入浴時間を工夫しましょう。
 また、夕食には体が温まるものを食べ、体温を上げておくと寝つきが良くなります。冬にはぴったりの鍋ものはおすすめの1品です。鍋の具材に、エビやホタテ等、就寝時の深部体温を下げるのに役立つアミノ酸“グリシン”が含まれるものを選ぶと良いですね。また、唐辛子やしょうが等の香辛料も、体を温める食材です。寝つきを良くするためには、就寝3時間前に食事を済ませておくように心がけましょう。
 深部体温を上手に下げるには、体の表面がポカポカしている状態をつくること。冬の快眠のために、ポカポカ状態をキープする生活を実践してみてください。

関連するタグ

関連コンテンツ

カテゴリー一覧

  • 睡眠
  • 足腰
  • 肥満
  • 冷え
  • 風邪
  • 目・脳(こども)
  • 美容
  • 骨
  • 更年期
  • 熱中症
  • 疲労
  • アミノ酸
  • 血糖値