-第62回日本栄養・食糧学会に報告 -

鎌倉女子大学家政学部管理栄養学科の山﨑俊介准教授を中心としたグループは、アミノ酸“グリシン”を就寝前に摂取することより、肌質の改善(皮膚バリアー 機能の向上及びスキンケア効果)が見られることを確認いたしました。その研究成果を第62回日本栄養・食糧学会(2008年5月2~4日、女子栄養大学) で発表いたしました。

●グリシンとは
自然界に存在するアミノ酸で、生体内で合成することができる非必須アミノ酸のひとつです。ホタテ、えびなど天然の食品にも多く含まれています。タンパク質 の構成成分となっていることはもちろんですが、神経伝達物質のひとつとしても知られています。最近、グリシンが睡眠の質の向上に影響することが明らかに なってきています。

発表骨子は、以下の通りです。

▼発表演題1
演題名:「グリシン食品摂取による睡眠の質・肌質への影響の検討(第2報)」
研究者:山口真由、太田絵美、小田順子、楠谷淑恵、杉本紗也佳、手塚里美、村上真理恵、安藤博文、山﨑俊介
    (鎌倉女子大学・家政・管理栄養、鎌倉女子短大・初等教育)

<研究の背景>
グリシンを主成分としたアミノ酸食品(『グリナ』(味の素㈱製))摂取による睡眠の質ならびに肌質への影響等を調べ、食品の生体への機能性について検討を 行った。前回の本学会において、グリシン食品摂取期において、非摂取期と比較して睡眠の質の向上が観察され、睡眠の質の低さとグリシン食品摂取後の睡眠の 質の改善に相関性が観察された。さらに肌状態に関する調査においてグリシン食品摂取による肌質の向上が認められた。今回の研究では、肌質について、水分 量、油分量、粘弾性、経表皮水分蒸散量および皮膚角層から発現するIL-1αおよびIL-1ra(IL-1ra/IL-1α比)等を指標に詳細な検討を試みた。

<方法>
肌質についての以下の指標を測定し、グリシン食品摂取期と非摂取期との比較を行った。

1)角質水分量(皮膚の柔らかさ、滑らかさ(いわゆる肌の潤い))及び水分蒸散量(TEWL:角層の透過性すなわち皮膚バリアー機能の指標)
2)角層中におけるIL-1ra/IL-1α比(スキンケア効果;敏感肌改善効果)
3)ピッツバーグ睡眠質問票による総合得点が9点以上(睡眠の悩みを有する)パネルデータを用いた肌質の評価

<結果>
1) グリシン食品摂取前後における肌質測定を実施した結果、特に摂取期において経表皮水分蒸散量(TEWL)の顕著な低下が有意に認められたことより皮膚バリアー機能の改善が認められた。

2) グリシン食品摂取前後における角層におけるIL-1ra/IL-1α比の測定(ELISA法)を実施した結果、特に摂取期においてIL-1ra/IL-1α比の顕著な低下が有意にみられることよりスキンケア効果(敏感肌改善効果)が認められた。

3) ピッツバーグ睡眠質問票総合得点が9点以上の被験者において、グリシン食品摂取による肌質の向上(皮膚バリア機能の向上・スキンケア効果)が顕著に認められた。

<結論>
グリシン食品の摂取による肌質(皮膚バリア機能、スキンケア効果等)改善効果のあることが示唆された。

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